こんにちは。チャクラのママです。重症心身障がい児の放デイ看護師で、【発達障害児支援士】として働いています。そして、自閉症スペクトラム、知的障害、DCD(発達性協調性運動障害)の小2長男チャクラと、次男ちゅんころぴー、夫と4人暮らしです。
小2の長男は公立小学校の特別支援学級、知的障害級に通っています。
今回は、今わが家が絶賛向き合い中のお悩み、【長男の暴言】についてです。
暴言を吐いてしまう長男…
乱暴な言葉も、人を傷つける言葉も、人前で言ってほしくない言葉も、聞いていて嫌な気持ちになりますよね…。
わが家の長男も、イヤなことがあると「クソが!!」とか、言ってしまいます…。
今まさに、わが家はこの問題について向き合い中です。今日はこの暴言問題について、考えていきます。
まずは、子ども達はよく頑張ってる!認めて褒めてあげよう!!
現在小2の長男。朝から重たいランドセルを背負い、手にはランドセルに入りきらない荷物を持って登校して。45分の授業を5コマこなし。間の休憩時間は10分で、トイレとお茶を飲んだら終わっちゃう(長い休憩もあるけど)。交流級の授業のたびに、準備をして階段を登って教室を行ったり来たり。不器用でも、給食の配膳だけして。ようやく学校が終わるとデイへ。デイでも宿題をして、運動したりして、帰宅は18時頃…。
本当によく頑張ってくれています。他の子どもたちも大差ないか、もっと頑張っている子もいるのではないでしょうか?改めて書いてみると、もっと褒めてあげないとなと思いました。寝る前に『今日も1日頑張ったね、お疲れ様!元気に帰ってきてくれてありがとう』と声をかけるようにしています。そうすると、『今日めっちゃ大変やってん!〇〇ちゃんがイヤなこと言ってきて、悲しかった』と話してくれることがありました。
子どもの頑張りを認めた上で、原因を考えよう!暴言の原因は一つとは限らない!!
発達段階、認知、環境、語彙など、子どもの暴言にはさまざまな要因があるとされています。つまり、原因は一つとは限らないので、様々な視点が大事です。1つずつ考えて行きましょう。
発達段階はどう?
子どもには、イヤイヤ期であったり、ギャングエイジという「中間反抗期」という時期もあったりします。どちらも、親の管理下から離れて自立するための大事なものでもあります。
また、発達障害の子は、発達がゆっくりであることも多く、幼さが原因であることも考えられます。
認知面や環境はどう?どのような状況で暴言はでる?
情報収集として、【どのような状況で暴言が出るのか】を知ることは大事ですね。きっかけが無くせる、もしくは減らせれるなら、それに越したことはありません。また、どのようなタイミングなら話を聞きやすいかも重要です。
「冷静になれば、暴言が出たことを謝れるか?」ということも大事です。失敗のシーンに目が行きがちですが、成功のシーンからも考えてみましょう。
わが家の長男の場合…。普段、落ち着いているときは「自分が誰かにぶつかってしまった、わざとじゃない」と思ったときは、謝ることができるときもあります。しかし、ぶつかったり、相手がイヤな思いをしたかもと認知していないことも多々あります…。
→これから、カッとなったとしても、感情のコントロールをして、相手がわざとじゃないと分かれば、許すこともできるのでは?と考えることができます。
語彙力はどう?
「語彙力」とは、【その人がもっている単語の知識と、それを使いこなす能力】とされています。つまり、語彙力には「単語を知っていること」と「適切に単語を使えること」の2つの意味が含まれています。
流ちょうに話すことができる子を見ると、大人はつい、十分に言葉が発達していると思い込んでしまいますが、実は子どもはその言葉の意味を深くわかっていないことがよくあります。
また、怒ったときや、悲しいときに、どういう言葉でその気持ちを表せばいいかがわからない可能性もあります。
先日、長男に「クソ」の意味を聞いてみました。すると長男は、「クソ=便」とは知らなかったようです。教えてみると、何回も言っている自分が少し恥ずかしくなったようでした。
原因から、対策を考えてみると
クールダウン(感情コントロール)
クールダウンは「自分の感情をコントロールする、あるいは切り替える」ことです。大人でもなかなか難しいこともありますよね。幼い子どもは、もっと難しいですし、発達障害のある子は感情のコントロールが苦手な子が多いです。だからこそ、クールダウンの練習をしていく必要があります。やり方はいろいろあります。
① 自分をハグ(我慢のポーズ)

イラストのように、両手で自分をハグして、目を閉じる。これで、ゆっくりと数を数えたりできるといいですね。
② 深呼吸、心で数字を数える
③ 「グー」と「パー」
落ち着いて、ゆっくりと両手を「グー」と「パー」します。コツは、「グー」も「パー」も手に力を入れることです。
④ 距離を取って別の場所へ行く
⑤ お水やお茶など、冷たい飲み物を飲む
⑥ 物理的に頭を冷やす(アイスノンや冷えピタなんかがオススメ)
ちなみに、わが家の長男は、④と⑤が効果的です。本人が受け入れやすい提案をすることが大事ですね。
冷静な時に、振り返りやロールプレイをする
「指導はその時に」というのも大事だと思いますが、落ち着かないことには話も聞けませんよね。まずは少しゆっくり、クールダウンしてからにしましょう。
落ち着いてから、「何故その言葉を使ったか」本人に聞いたり、「自分が言われたらどう思うか」を考えさせる必要があります。
ロールプレイは、ソーシャルスキルトレーニングなどでもよく行われています。その時の暴言の代わりになる言い換えの言葉を繰り返し教えていく必要があります。
わが家だと、
友達がぶつかってきたらどうする?
「やめて」って言う
「わざとじゃないよ」って友達が言ったら?
「いいよ」って言う
とか、
この前、「クソ!」って怒っちゃったよね。こういう言葉ってどう思う?
良い言葉じゃないと思う…
そうだよね。わざとじゃない時もあるから、「気を付けてね」って優しく言ってあげようね
という感じです。
言い換えには、この絵本もオススメです。言い換える良い言葉が思いつかないときのために、言い換えのルールから、シーン別にどう言えばいいかの具体例もたくさん描いてあります!
いかがでしょうか?長男はまだ絶賛取り組み中ですが、少しずつ意識は変わってきています(と思いたい)。もし他にも、良い方法などあれば教えてくださいね!!