こんにちは。チャクラのママです。重症心身障がい児の放デイ看護師で、【発達障害児支援士】として働いています。そして、自閉症スペクトラム、知的障害、DCD(発達性協調運動障害)の小2長男チャクラと、次男ちゅんころぴー、夫と4人暮らしです。小2の長男は公立小学校の特別支援学級、知的障害級に通っています。
今日は、発達障害っ子のトイレトレーニング(トイトレ)のお話です。わが家のチャクラの話も混ぜて、お話していきますね。
トイレトレーニングを開始する目安
トイトレを始めるタイミングの目安ですが、以下がよく言われています。
- トイレまで自分で歩いて行ける
- 便座やおまるにしっかりした姿勢で座っていられる
- 大人の問いかけに、「はい」「イヤ」など簡単な言葉で答えられる
- おしっこの間隔が2時間以上空く
発達障害っ子の特性
発達障害っ子は、様々な特性を持っていますよね。そこから、トイトレが進みにくい可能性も考えてみると…
感覚特性がある
ASD(自閉症スペクトラム障害)の「感覚特性(感覚過敏・感覚鈍麻)」がある場合には、下記のケースが考えられます。
- 聴覚過敏で「トイレを流す音や、手を乾かすジェットタオルの音」が苦手
- 触覚過敏で「便座の質感」が苦手
- 触覚鈍麻で「おしっこやうんちがでたこと」に気づかない、出る感覚が分からない
こだわりが強い
ASD(自閉症スペクトラム障害)の「こだわり特性」がある場合には、下記のケースが考えられます。
- 決まった姿勢(適切ではない)でしかトイレができない
- おむつからパンツに変わるという変化にストレスを感じる
- 家でしかトイレができない
- トイレットペーパーの種類やにおいにこだわりがある
夜尿症の傾向がある
夜尿症とは、「5歳以上で1か月に1回以上の頻度で夜間睡眠中の尿失禁を認めるものが3か月以上つづくもの」とされています。
ADHD(注意欠如・多動性障害)がある場合には、下記のケースが考えられます。
- おしっこを我慢する機能(排尿をコントロールする前頭葉の働き)が弱い
- 行動の抑制が苦手で、寝る前に水分を摂りすぎてしまう
ボディイメージが持てない
DCD(発達性協調運動障害)の「身体のコントロールの難しさ」がある場合には、下記のケースが考えられます。
- おしっこやうんちが溜まっている感覚に対して鈍さがある
- 排泄をするときにどこに力を入れたらよいかが分からない
- 座ったまま力を入れることができない
- トイレットペーパーでうまく拭けない
発達障害っ子のトイトレのコツは??
トイレが苦手な理由を踏まえて、スモールステップで段階的に、かつ繰り返し練習することがポイントです!
トイレを使うメリットを理解してもらう
おむつのままでいること・おもらしをすることが「よくないこと」だと分からないために、なぜ嫌な思いをしてまで、練習をしなければならないのかが分からず、混乱したり、練習が嫌になったりすることがあります。
好きなキャラクターのポスターを貼って子どもが「好きな空間」にしたり、トイレに行けたらご褒美シールをあげるなど「うれしいことが起こる場所」にしたり、子ども向けトイトレ動画などを見せて「トイレでおしっこできるのがかっこいい」と理解させたりするようにしましょう。
段階的に慣らしていく
おしっこが出るときの感覚を学ぶことがファーストステップです。
まずは「出るときに気づく」からスタートし、「出そうなときに気づける」ようになることを目指しましょう。
また、トイレそのものの環境に抵抗感があるケースがあります。
まずは「パンツをはいたまま便座に座る」、次は「素肌で便座に座る」、「水を流す音だけを聞く」など、徐々に慣れさせることからスタートしていきましょう。
「明るさ」は電球の色、「におい」はしっかり掃除をするなど、できるだけ本人の苦痛の原因となるものを少なくするサポートも必要です。
トイレをするときに必要な動作がうまくいかないお子さまの場合には、「パンツをはいたまま、おしりを拭く」「おむつをしたまま、うんちを出すために踏ん張る」など、感覚を掴むための練習をしましょう。
子ども用便座や踏み台を使うなどの一般的なトイトレに加え、特性に合った練習や工夫を組み合わせていくようにしましょう。
「失敗」ありきで練習し、小さなことでもすぐ褒める!!
トイトレ中におもらしをしてしまったことを注意されたり、保護者の方にがっかりされたりすると、自己肯定感が下がってしまったり、トイレをすること自体に抵抗感や恐怖心を抱いてしまうことがあります。
トイレに間に合わずに、おしっこやうんちをしてしまった場合に「隠す」ということもあります。「隠す」ようになってしまった場合には、学ばせづらくなってしまうので、気を付けましょう。
小さなことでも成功すればすかさず褒めるようにしましょう。
小さな成功体験を繰り返し、「こうすればよい」という感覚を徐々に身につけさせていくことが大切です。
一度できたとしても、次に失敗してしまうこともあります。気長に根気強く取り組んでいくようにしましょう。
家庭以外で練習をすることも大事
最初は「家でトイレができるようになる」ことを目指していくのが一般的ですが、保育園・幼稚園・学校などの集団生活を見据えたときには「家以外でもトイレができるようになる」ことも重要です。
家でのトイレは成功しても、外出時にできないでは、外出時のおむつが外れません。
わが家のチャクラの場合
実は、私が『忙しい』とか、『チャクラはちゃんと返事してくれない』とか、何かと理由をつけては自宅でのトイトレをしていなくて(-_-;)3歳頃に、発達外来の医師に怒られました(笑)
なんで始めてないの!?練習しないとできるようにならないんだから!トイトレはすぐできるようになるものじゃないんだし、早く始めなさい!!
保育園では、もちろんやってくれていました。先生たちも、全く自宅で始めないわが家にヤキモキしていたことでしょう…。ごめんなさい…。
慌てて始めようとしたのですが、実はトイトレアイテムすらろくに買っていなかったわが家…。あわててお店に行きました。
おまるは片付けるのが大変やし、保育園にもおまるはないし、補助便座にしよーっと!!
トイレは好き(水の刺激を求めている様子)だったので、トイレ自体は好きだったようです。トイレにはスムーズに入ってくれました。しかし、便座に座るのはイヤ!!!
じゃあ、トイレがさらに好きになるよう、ウォールステッカーでも一緒に貼ろうかな!!
おかげでわが家のトイレは、働く車だらけになりましたw
壁に気を取られているうちにトイレに座らせることには成功しました!
座れたら、大好きトミカのご褒美シールを貼らせてあげようかな?
しかし、チャクラはご褒美シールに全く興味なしでした…。(ちなみに、大きくなった今もご褒美シールとかはあまり興味ないです)
保育園では、『来所してすぐ』、『お散歩から帰ってきてから』、『お昼寝の前』、『お昼寝の後』と、時間を決めて、トイレに連れて行ってくれていました。そのため、自宅でもこのタイミングでやろうとするも、すでに出てしまっていたりと、あまり成功しませんでした。
トイトレパットなるものがあるらしい。これ使ってみようかな?
しかし、このパットも性能がいいのでしょう、おしっこで濡れた感覚は感じにくいようでした…。
途中で挫折もしながら、気づけば半年…
気づけば、半年以上は経っていたと思います…。チャクラも少しずつお兄さんになってきました。最初はトミカパンツだったのですが、あのカワイイアニメに夢中!!
パウパトのパンツを履くようになってから、『お気に入りのパンツを死守したい!!』という意欲が出てきたようでした。また、保育園のルールがようやく身についてきたからか、『周りの子もトイレに行くから、僕も行く』と、トイレに行っていました。このあたりで、ようやく尿意を感じるようになってきたのか、トイレも成功するようになりました。
チャクラのトイトレ成功の要因は、『お気に入りのパンツを死守したい!!』という思いもそうですが、体が育ってきたからかなーとも思います。
ちなみに、おしっこがトイレでできると、うんちはすぐトイレでできるようになりました。
ちなみに、次男は…
ちなみに、次男ちゅんころぴーのトイトレは、『ノーパン』でやりましたw
0歳から保育園でお世話になっているちゅんころぴー。トイトレには全く抵抗はなかったです。夏生まれのちゅんころぴー、2歳になったあたりで自宅でのトイトレ開始しました。
ネットで見た、『ノーパントイトレ』というのを導入しました。やり方は簡単、ノーパンにするのみw
これで自宅で遊んでいると、1度大失敗。それで、ちゅんころぴーはとっても傷ついたようで、
ガーン……!!!
みたいな顔をしていたのが忘れられませんw
それで、トイレに行くようになりました。ちゅんころぴーのトイトレはスムーズすぎて、なんの参考にもならないトイトレでしたw
でも、ちゅんころぴーはパンツのデザインにこだわりがあり、パンツを履いてくれませんでしたw一緒にお店に行き、自分で選んだものでないと納得しない節があるので、それだけは今もたまに手を焼きますw